オイルクレンジングは今すぐやめなさい

オイルクレンジングは今すぐやめなさい

 「日本中の女性をきれいにする」
 これが私の夢であり、ライフワークだと思っています。
 2003年6月にクリスチャン・ディオールを定年退職後、エステティック・サロンをオープンしたり、
本を出版させていただいたり、テレビに出演させていただいているのも、すべての女性にきれい
になっていただきたいという願いからなのです。
 ところが、私のこのライフワークの前に立ちはだかる数々の壁があることも、フリーになって痛感
しました。そのひとつが、「間違った情報の氾濫」の問題です。
 現在、全国の書店でサイン会やセミナーを開催させていただいていますが,そのとき私に会いに
来てくださる熱心な読者の方々の中にも、情報に惑わされ、振り回されてせっかくの美しい肌を
自らの手でボロボロにされている方がどれだけいらっしゃることか。

 

 女性の肌を傷つけている原因のひとつが「オイル・クレンジング」です。オイル・クレンジングはここ
数年でたいへんな人気を博し、いろいろなメーカーから商品が発売されています。
 なぜここまで人気があるのか。
 それは、「口紅からアイメイクまで一度に落ちる」「これ1本でクレンジング
はOK」などという、宣伝文句にあると思います。
 ところが、このキャッチコピーどおりにオイルを顔全体に塗ると、肌は当然、ギトギト、ベタベタに
なります。ですから、ダブル洗顔どころか3度も4度も洗顔料で顔を洗うはめになる。
 それだけでも肌を酷使しているのに、デリケートな目元までゴシゴシとこするのはシミやくすみの
原因になります。
 私は一目、お顔を拝見するだけで、その方がオイル・クレンジングの愛用者かどうかを見分け
ることができます。頬のあたりが赤くなったり、小さなブッブッが顔全体にできるなど、みなさん、共
通したトラブルを抱えていらっしゃいますから。
 どうしてもお使いになりたい方は、ぬるま湯とよく混ぜて乳化させてから、しっかりと泡立てて、
やさしく肌を包むように洗われるといいでしょう。
 しかし、私は基本的にオイル・クレンジングはおすすめしません。

 

 ひとくちにクレンジングといっても、いろいろな方法があります。
 コクのあるクリーム状のクレンジング剤でメイクを浮かび上がらせる方法から、乳液状のものでマ
ッサージしながら汚れを落とす方法、さらには液状のクレンジング剤をコットンに含ませて拭き取
るタイプのものまでさまざまです。
 私自身は長年、クリーム状のものを好んで使っていますが、これは個人の好みの問題ですか
ら、メイクの度合いや感触、香りなどで選べばよいと思います。しかし毒できれば30歳を過ぎた
方には保湿力のあるクリーム状のクレンジング剤を使っていただきたいと思っています。

 

 多くの女性がオイル・クレンジングに走るもうひとつの要因はコンビニエンス・ストアや通信販売な
どを通じて安く手軽に買えるという、便利さにもあるようです。
 でも、「コンビニはおにぎりを買うところで、化粧品を買うところではない」というのが私の考えです。
 だってコンビニのカゴに、おにぎりやお菓子と一緒に口紅やクレンジング剤が入っているのはどう
考えても不自然ですし、化粧品をそれぐらいにしか思わない人は、その程度の肌にしかならない
と思います。
 美容のスペシャリストといわれる私の知人は、本当に好きな化粧品は箱も捨てずに取っておく
といいます。心から惚れ込んで買った化粧品は、実際、大切に使うし、また使うたびに自分がき
れいになっていくような気持ちになります。そういう「気持ち」のエッセンスというのは実はとても大
切なのです。

 

 雑誌やテレビで流行っている化粧品や、友達が使っている化粧品に興味はあって当たり前。
いろいろと試してみるのはよいことだと思います。
 でも、それがあなたの肌にいいかどうかはまったくの別問題。
 とえ友達がいいと言っても、あなたの肌と友達の肌ではタイプが違うはず。それよりも、もっと
自分自身の肌と向き合ってほしいのです。たとえばオイル・クレンジングを1本使い切ったら、
次はクリーム状のクレンジング剤を試してみる。そして自分自身がモニターになって両者の違い
を観察する。そういう「経験」こそが、あなたの10年後、20年後の肌を大きく左右するのです。
「安い」「便利」「流行っている」
 これらはとても魅力的な言葉です。でも、ラクしてきれいな肌は手に入りません。
 とくに、メイクや汚れを取り、肌をきれいな状態にリセットするクレンジングは、スキンケアのスタ
ート地点。ここを間違ってしまったら、あとのケアでどんなにお金や時間をかけても無意味です。
 だからこそ、もう一度、クレンジング剤を見直してみてほしいのです。